人事制度設計コンサルの費用相場|30〜100名企業の実額目安

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結論——人事コンサルの費用相場は、サイトによって数字が違って当然です

人事制度設計をコンサルに頼んだらいくらかかるのか、調べたことがある経営者・人事責任者の多くが、複数のサイトを見比べて混乱した経験をお持ちだと思います。あるサイトでは50〜100名規模で150万円台からと書かれ、別のサイトでは同じ規模で200万円台からと書かれています。もう一つのサイトを開くと、今度は30万円台からと書かれています。同じ質問をしているはずなのに、答えが2倍、3倍と開いていきます。

私は組織人事コンサルタントとして7年ほどこの業界に身を置いていますが、相場がバラバラに見えるこの現象には、きちんとした理由があります。この記事では、まずその理由を整理したうえで、30〜100名規模の会社を対象に当メディアが実際に提示している価格(外部人事委託は月15万〜25万円、制度設計プロジェクトは70万〜150万円)がその理由のどこに位置しているのかを根拠つきで開示します。

あわせて、コンサルの世界でよく使われる「1人月単価」という物差しに換算した場合の水準、月額の顧問型と一括のプロジェクト型のどちらを選ぶべきかの判断軸、見積書の内訳の読み方、そして会社の規模が30人・50人・100人と育つにつれて費用の付き合い方がどう変わるかまで、順番に解説します。

なぜ人事コンサルの費用相場は、サイトによって数字が違うのか

主要な人事制度設計コンサル会社の費用相場を並べると、同じ規模帯を対象にしていても最大2.5倍ほどの開きがあります。

掲載元対象規模費用相場
Wisteria Gate(出典)50〜100人150万〜300万円(6ヶ月〜1年)
digireka(出典)〜100人120万〜240万円(6・12ヶ月)
SOICO(出典)100人以下200万〜250万円/年
YMS(出典)中小企業一律30万〜150万円(2〜4ヶ月)

この差の大半は、会社によって「何にいくら払うか」の中身が違うために生まれています。私が見積書を並べて比較するときに必ず確認するのは、次の3点です。

1点目は支援スタイルです。制度の骨格を経営者と一緒に考える助言型なのか、資料作成や社内調整まで実際に手を動かして巻き取る代行型なのか、この違いで工数の中身が変わります。2点目は対象範囲です。現状分析だけで終わるのか、制度設計を経て導入後の運用が定着するまで伴走するのか、契約ごとに含まれる工程が異なります。運用定着支援まで含む契約は、その分だけ期間も金額も膨らみます。3点目は運営母体です。独立系のブティックコンサルと、大手総合系ファームとでは、単価設定の考え方そのものが異なります。

どのサイトを見ても、自社の数字が上記のどの組み合わせに当たるのかまでは説明していません。相場を比較する側からすると、複数のサイトを読むほど「結局いくらが妥当なのか」がわからなくなる構造になっています。次の章では、当メディアが実際に提示している価格が、この3つの軸のどこに位置するのかを開示します。

30〜100名企業向けの実額目安——外部人事委託と制度設計プロジェクト

当メディアでは、30〜100名規模の会社向けに2つの価格帯を提示しています。ひとつは月額で継続的に伴走する外部人事委託で、月15万〜25万円、最低契約期間は3ヶ月です。月2回の定例伴走に加えて、評価制度・組織図・管理職育成を順番に設計しながら、Slackなどでの随時相談にも対応します。専任の人事担当者がいない会社に、月単位でその機能そのものを提供するイメージです。

もうひとつは制度設計プロジェクトで、70万〜150万円、期間は3〜6ヶ月です。外部人事委託で伴走している会社が「評価制度・等級制度を一式まとめて文書化したい」となった段階で選ぶ、一括納品型のパッケージです。等級制度の設計もこのプロジェクトに含まれる工程のひとつで、等級の段階数や定義文をどう作るかという実務的な手順は等級制度の作り方で詳しく解説しています。

この2つの価格が前章の3軸のどこに位置するかというと、外部人事委託は継続的な助言型で、契約期間全体では中長期の伴走コストになります。制度設計プロジェクトは、前章で挙げた4社の相場が30万円台から300万円台まで広がる中で下限に近い水準に収まっており、AIによる資料作成・現状分析の効率化によって、大手総合系ファームが人手で積み上げる工数より短い期間での納品を狙っています。この点は、次の章で1人月単価に換算するとさらにはっきりします。

1人月あたりの単価に換算するといくらか——コンサル業界の相場と比べる

制度設計プロジェクトを1人月単価に換算すると、当メディアの水準はおおむね30万〜50万円/月相当です。70万〜150万円という総額を、実働の目安である2〜3人月(現状分析・制度設計・運用定着支援を合わせた工数)で割った水準になります。

この水準がコンサル業界全体でどこに位置するかを確認します。独立系コンサルティング会社の人月単価は10万〜300万円/月と幅が広く、個人・独立系で助言のみの契約であれば月10万〜30万円、実際の作業が伴う契約であれば月30万〜100万円程度が実勢です。一方、大手総合系ファームの人月単価は200万〜800万円/月とされています。(出典)

当メディアの水準は、独立系コンサルの中でも「実際の作業が伴う」帯の下限からやや低めに位置します。理由は前章でも触れたAIによる工程圧縮に加えて、30〜100名規模という対象を絞り込むことで、大手ファームが前提とする複数部門・複数階層をまたぐ調整コストを最初から抱えていないためです。1人月単価だけを見て「安いから内容も薄いのでは」と不安になる経営者の方もいますが、単価が低いこと自体は、対象規模を絞ったことの結果であり、工程を省いた結果ではありません。どの工程が含まれているかは、次の章で内訳として説明します。

顧問型(月額)かプロジェクト型(一括)か——3つの軸で選ぶ

費用相場が整理できたところで、次に出てくる疑問は「自社は顧問型とプロジェクト型のどちらを選ぶべきか」です。この判断は、規模・課題の緊急度・社内リソースという3つの軸で考えると整理しやすくなります。

顧問型が向く会社プロジェクト型が向く会社
規模専任人事が社内に一人もいない30〜50名規模専任担当者が1人以上おり、特定の仕組みだけ型化したい70〜100名規模
課題の緊急度退職の相談や評価への不満など、待ったなしの状態「来期から新制度を導入」など期限が明確な状態
社内リソース週次で相談しながら少しずつ進めたいまとまった時間を確保して短期集中で仕上げたい

規模の軸では、専任の人事担当者が社内に一人もいない30〜50名規模の会社は、評価制度に限らず組織図や管理職育成まで含めて継続的に見てもらう必要が生じやすく、顧問型と相性がよい傾向があります。一方、専任担当者が1人以上おり、あとは評価制度や等級制度という特定の仕組みだけを型化してほしい70〜100名規模の会社は、期間と成果物が明確なプロジェクト型のほうが進めやすくなります。

課題の緊急度の軸では、辞めてほしくない社員から退職の相談が出ている、評価への不満が離職につながっているなど、待ったなしの状態であれば、まず何が問題かを一緒に整理しながら動ける顧問型が向きます。逆に、事業計画上の期限が決まっている場合は、逆算してスケジュールを引けるプロジェクト型のほうが計画が立てやすくなります。

社内リソースの軸では、社長やバックオフィス担当が制度づくりにどれだけ時間を割けるかがポイントです。私が支援してきた会社を見ていても、専任人事が不在で日々の意思決定にも追われている会社ほど、まず顧問型で伴走しながら組織の土台を整え、型化のタイミングでプロジェクト型に移行するケースが多く見られます。

見積書の内訳をどう読むか——現状分析・制度設計・運用定着支援の工数配分

ここからは、見積書そのものの読み方に踏み込みます。C社(仮名、複数の支援先の見積もりを組み合わせて作った例)は、従業員約60名の企業で、評価制度と等級制度をまとめて依頼したいという相談から始まりました。提示した見積もりの内訳は、おおよそ現状分析に2割、制度設計に5割、運用定着支援に3割という配分でした。

現状分析の2割には、経営者・管理職へのヒアリング、既存の評価シートや賃金テーブルの読み込み、離職率や評価結果の簡易分析が含まれます。制度設計の5割が最も工数のかかる部分で、評価項目・等級の段階定義・評価者への説明資料づくりなどが積み上がっていきます。運用定着支援の3割は、制度を導入した後、評価者研修や運用でのつまずきに対応する期間で、ここを厚くするほど期間も費用も伸びます。

見積書を受け取ったときに私が経営者に必ず伝えるのは、この内訳のうち運用定着支援の割合を見てほしいということです。運用定着支援がゼロに近い見積もりは、制度は作って渡すが定着するかどうかは自社次第という契約であり、そのぶん総額は安く見えます。逆に運用定着支援が厚い見積もりは、制度が現場で回り出すまで責任を持つ契約であり、総額は上がりますが「作ったのに使われない」というリスクは下がります。どちらが良い悪いという話ではなく、社内に運用を回せる管理職がすでにいるかどうかで、選ぶべき配分が変わってきます。

費用を抑えるためにできること——削れる工程とAIで圧縮できる工程

見積もりの総額を下げたい場合、まず検討できるのは運用定着支援の期間を短くすることです。管理職がある程度自走できる見込みがあるなら、研修の回数を絞り、運用開始後のフォローを数回のスポット相談に置き換えることで総額を抑えられます。ただし、この部分を削りすぎると、前章で触れた「作ったのに使われない」状態に陥りやすくなるため、社内の管理職育成の進み具合と合わせて判断する必要があります。

もうひとつ検討できるのは、対象範囲を評価制度か等級制度のどちらか一方に絞ることです。両方を同時に手がけるより、まず優先度の高い一方だけを先に型化し、もう一方は後日別プロジェクトにする形にすると、1回あたりの見積もりは小さくなります。

AIの活用で圧縮できるのは、主に現状分析と制度設計の資料化にあたる工程です。ヒアリング内容の整理、他社事例をもとにしたたたき台づくり、評価項目や等級定義の文案作成といった作業は、これまで人手で数日かけていた部分をAIで下地までは短時間で仕上げられるようになってきています。当メディアの制度設計プロジェクトが3〜6ヶ月という他社の相場より短めの期間で成立しているのは、この工程を圧縮しているためであり、経営者・管理職へのヒアリングや、現場に合わせた最終的な調整といった人でなければ判断できない部分の工数は削っていません。

組織が30人・50人・100人と育つにつれて、費用の付き合い方はどう変わるか

人事制度設計コンサルとの付き合い方は、一度契約したら終わりではなく、会社の規模に応じて段階的に発生します。30人・50人・100人の壁のどの段階にいるかによって、必要な支援の中身も費用の考え方も変わってきます。

専任人事がまだいない30名前後の段階では、制度そのものより先に「社長の代わりに見る人」を設計する必要があり、この段階でいきなり評価制度のプロジェクト型を契約すると、運用する管理職が育っていないまま制度だけが先行してしまいます。まずは外部人事委託のような顧問型で組織図と管理職育成を並行して進め、土台ができてから制度設計プロジェクトに進む順番が、結果として総費用を抑えることにもつながります。

50人の壁を越える段階では、管理職を置いたのに決裁が社長に戻ってくるという権限委譲のつまずきが起きやすく、この時期に評価制度を先に整えても、決定権の設計が伴っていなければ運用が定着しません。100名規模に近づくと、部署間の評価の不公平感が顕在化し、等級・評価・報酬を横断して見直す制度設計プロジェクトの必要性が高まります。つまり、費用は一度の契約で完結するものではなく、組織の育ち方に合わせて顧問型とプロジェクト型を使い分けながら、複数回にわたって発生するものとして見込んでおくのが実務的です。

よくある質問

人事評価制度コンサルティングの費用はいくらですか

評価制度単体を依頼する場合、当メディアの制度設計プロジェクト(70万〜150万円、評価制度・等級制度を含む一括パッケージ)から等級制度の工程を除いた分、目安として50万〜100万円程度に収まることが多いです。対象範囲を評価制度だけに絞るほど工数が減り、費用も下がる傾向にあります。ただし運用定着支援をどこまで含めるかで金額は変わるため、見積もりを受け取ったら本記事の「見積書の内訳をどう読むか」の章を参考に工数配分を確認することをおすすめします。

コンサルの1人月の相場はいくらですか

コンサルの1人月単価は、独立系コンサルティング会社で10万〜300万円/月、大手総合系ファームで200万〜800万円/月と幅があります。(出典) 当メディアの制度設計プロジェクトを1人月換算するとおおむね30万〜50万円/月相当で、独立系コンサルの中でも実務作業が伴う契約の下限からやや低めの水準です。

コンサルの平均費用はいくらですか

人事制度設計コンサルの費用は、主要4社(Wisteria Gate・digireka・SOICO・YMS)の相場を並べると30万円台から300万円台まで開きがあり、単純な平均値には意味がありません。(出典) 大切なのは平均を探すことではなく、本記事で示した支援スタイル・対象範囲・運営母体という3つの軸で、自社が見ている金額がどの組み合わせに当たるのかを確認することです。

まとめ——コンサルを検討する前に、自社でできる範囲を確認する

人事制度設計コンサルの費用相場は、サイトによって数字が違って当然です。支援スタイル・対象範囲・運営母体という3つの違いが数字に反映されているためで、大切なのは相場の数字そのものより、その数字が何を含んでいるかを見極めることです。当メディアが提示している外部人事委託(月15万〜25万円)と制度設計プロジェクト(70万〜150万円、1人月換算30万〜50万円/月相当)も、この記事で説明したロジックの上に成り立っています。

なお、外注する前提でここまで費用感を整理してきましたが、まず自社の体制だけで評価制度を作れないか確認したい方は、人事コンサルに頼まず評価制度を作る方法を先にご覧いただくことをおすすめします。反対に、外注する前提で制度設計の全体像や進め方を先に把握しておきたい方は、評価制度の作り方で最小構成のステップを解説していますので、あわせて参考にしてください。

自社の状況に見積もりの内訳がどう当てはまるか、顧問型とプロジェクト型のどちらが向いているかを一緒に整理したい場合は、こちらの無料相談フォームからお気軽にご相談ください。

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